女系家族〜淫謀〜
シルキーズ | Windows 98/2000/Me/XP | 640x480 |
8800円+税 | 1Play約7時間(音声オン時は8〜9時間) | 属性:陵辱、サスペンス |
難易度:8 | Keyディスク必要 | オススメ:☆☆☆☆ |
隠微な雰囲気たっぷりのマルチエンドAVG
©シルキーズ
巨大な富と権力によって地方都市に絶対的な権力を持っていた政治家が死亡した。この政治家の死によって始まった愛憎渦巻く相続争い。美貌を武器に男たちを誘惑し、遺産の独占を狙う母と娘たち。新米秘書として働く主人公もまた、一族の女たちを虜にして、遺産のすべてを手に入れることを目論むのだった。
シルキーズの『女系家族』の続編。といってもストーリー的なつながりは一切なく、莫大な財産を持つ女系家族の中で主人公が暗躍するというコンセプトが共通なだけなので、前作をプレイしていなくてもまったく問題ない。システム面でも前作がどういう行動をするかを選ぶAVGだったのに対し、今作は場所移動型のAVG。特徴的なのは表示されるテキストの中に赤くなっている部分があり、その部分に注目するかどうかでシナリオが分岐するという点。これは、妙な物音がしたときにその音に注目すれば、音の原因を知ることができ、注目しなければそのまま通り過ぎてしまうというもの。なんでも注目すればいいというものではなく、あえて無視する必要がある場合もあるわけだが、ストーリー上の矛盾が出ないようになっているあたりは、さすがに老舗メーカーの貫禄というところだろう。
また、最近では当たり前のように搭載されているクイックセーブ機能はこのゲームには存在しない。というのも、これまでのプレイで通過したルートを表示するイベントフローという機能があり、このイベントフローを使って、好きなところからゲームを始めることができるようになっているので、クイックセーブが必要ないから。実際にプレイしてみると、このイベントフローは非常に便利で、この機能抜きでゲームコンプリートは困難。ゲームの難易度は高めなのだが、バッドエンドを見るといったいなにが悪かったのかを教えてくれるヒントが表示されるので、イベントフローと組み合わせれば完全自力攻略も可能。
前作であったイベントCGをクリックする悪戯モードは今作でも継承。Hシーンに入った直後と後半とでしゃべっている内容が違うのは芸が細かいとは思うものの、やはり蛇足という感じ。ただ、今回は悪戯モードにはいるためのアイコンが用意されたので、間違ってクリックしてしまい、聞きたくない音声を聞くハメになるということがなくなったのは進化といえるかも。
ストーリーは前作と同じくHシーンメイン。質、量ともに十分以上の内容で、アイテムを使ったものやSMなど、バリエーションも豊富。クオリティの高いCGとあわせて満足度は高い。キャラ設定も妖艶な母、クールな長女、高飛車な次女、おとなしい三女と各種取りそろえているので、ほとんどの人は萌えるキャラが見つかるのでは? 個人的には先輩秘書の祥子のエンディングがなかったのが不満なんだけど…。エンディングに関しては前作のような単純なラブラブエンドはナシ。ラブラブなエンディングも嫌いではないが、ゲームの雰囲気を考えれば、今回のように隠微な雰囲気を持つエンディングの方がふさわしい気も。ただ、主人公が薔薇の世界にデビューしちゃったときは呆然としたけど……。
全体を通して見ると、十分良作。CGはちょっと癖がある気もするが、これが気に入ったなら買って損なし。最初から最後までエロエロな雰囲気を楽しめるだろう。
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(by Suno)