ダンシング・クレイジーズ
ソフトハウスキャラ | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
8800円+税 | 1Play3〜6時間 | 属性:戦略SLG |
難易度:7 | Keyディスク必要 | オススメ:☆☆☆☆ |
非合法賞金稼ぎで金を稼げ
娘と二人で平和に暮らしているサラリーマン、伊奈瀬晶。だが、晶には裏の顔があった。晶は元殺し屋で、現在は非合法な賞金稼ぎをしていたのだった。晶の前に現れる最強の殺し屋に押しかけ女房、トラブルメーカー。平穏な暮らしを求める晶は、生き残ることができるのか?
ゲームは週単位で進行し、情報、訓練、スカウト、会社、自宅などのメニューを選ぶことで進んでいく。そして賞金首を倒し、その賞金で装備を調えたり、支援者を雇ったりするわけだ。どんな賞金首が登場するかはランダムで、場合によってはとうてい倒すのは不可能なレベルの賞金首が出てきたりすることも。だけど、そこでクリア不可能にならないように工夫されているのがこのゲームのいいところ。プレイの仕方によっては、敵と戦わずにゲームクリアすることもできるし、1度クリアすれば、ステータスを引き継いで2週目をプレイすることができるようになっているので、1週目はレベルアップのためと割り切ってしまえば、あまり苦労せずにゲームを進めることができる。さらに、1回のプレイ時間が、長くても6時間程度、短ければ3時間くらいで終わってしまうので、繰り返しのプレイが苦にならないんだよね。さらに、勝てないと思っても、アイテムなどでちょっと工夫すれば勝ててしまうこともあるので、SLGが好きな人だったら楽しめるんじゃないかな。まあ、ランダム要素がちょっと強すぎるような気もするけどね。戦闘は完全オートで進むようになっているんだけど、ここはプレイヤーが操作できるようにしてほしかったな。
システム的にはなかなか楽しめた本作だけど、ストーリー的にはちょっと「?」という感じ。この作品は『真昼に踊る犯罪者』の続編的なもの。確かに主人公は新キャラで、その意味では続編ではなく新作といえるんだろうけど、サブキャラとして登場する『真昼に踊る犯罪者』のキャラの存在感が強すぎて、せっかくの新キャラがかすんでしまったように感じた。さらに『真昼に踊る犯罪者』のキャラの説明がないので、前作を知らないプレイヤーは完全に置き去り…ということになってしまう。このあたりはもうちょっと工夫して、前作を知らないプレイヤーも楽しめるようにしてほしかった。
©ソフトハウスキャラ
また、ゲームの自由度が高いため、イベントの発生順がプレイヤーによってかなり変わってしまう。あるキャラのイベントが起きている最中に別のキャラのイベントが発生したりするので、どうしてもイベントがブツ切りという印象になってしまう。まあ、ゲームの自由度を高くした代償ということなんだろうけど、ストーリーに集中しづらかった。そして、1度ゲームをクリアするとオマケモードからアナザーストーリーがプレイできるようになるんだけど、これはゲーム本編中に組み込むべきだったのでは? 完全にifの世界を描いたモノもあるので、そういうのはオマケモードでいいんだけど、本編のストーリーに関わるエピソードをオマケモードで語るというのはどうなんだろう? まあ、アナザーストーリーを本編に組み込むと、シナリオのブツ切りがもっとひどくなってしまうだろうから、こういうシステムにしたのかもしれないけど…。
シナリオ面では不満もあったけど、ゲーム的にはかなり楽しむことができた。システム面では良くも悪くも、まさにソフトハウスキャラのゲームなので、これまでのソフトハウスキャラのゲームが好きだった人なら、本作も楽しめるはず。特に『真昼に踊る犯罪者』が好きなら、是非プレイしてほしいゲーム。個人的には情報屋の零や、殺し屋の蜘蛛のエンディングもほしかったなぁ…。
この作品のパッケージ版の購入はこちら ⇒ バッチグー
(by Suno)