えれくと！

淫魔が集う学園には驚きの異文化が存在したっ！

主人公・荻原健人の将来の夢は、父の跡を継ぎ一人前の花屋になること。偉大な職人である父に一歩でも近づくため、日々フラワーアレンジメントの修行を積んでいた。そんなある日、病院にお花を届けに行った健人は、不思議な力を使う少女に襲われてしまう。彼女の正体は現代に生きるサキュバスの女王ルナ。ルナは人を襲う吸精を良しとせず、精気を吸わずに生活していたのだが、増大する吸精の衝動を抑えられなくなり暴走してしまったのだ！　強大な力を持つルナは吸精する量もハンパない。普通の人間なら吸精＝死を意味するのだが、不思議なことに健人は絶命することもなく、身体が重くなる程度。なんと、主人公はサキュバスの吸精に耐えられる体質の持ち主だったのだ！

©アストロノーツ・スピカ

女王ルナに精気を吸われても死なない健人は、サキュバスたちに懇願され、淫魔たちだけが通うリリスティア国際学園に編入することになる。ルナは人を殺しかねない吸精を拒絶し体調を悪化させていたのだが、健人であれば安心して吸精できるワケだ。極上の精気を無尽蔵に与えられる人間は、サキュバスたちのにとっては最高のパートナー。健人の存在は学園中に知れ渡りモテモテ状態に！　ルナと健人は学園公認のカップルのようなものだが、サキュバスの世界は一夫多妻もOK。吸精するためのＨは浮気ではないので、ヒロイン全員に健人をモノにできるチャンスがあるのだ。はたして、健人のハートと精気をゲットできるのは一体誰なのだろうか？

本作はサキュバスだらけの学園に、人間の主人公が転入するという“異文化交流”を描いた学園ラブコメAVG。いや～、この異文化交流がじつに面白いね！　清楚に見えるヒロインの口から、ビックリ仰天のエロ発言や淫語が当たり前のように飛び出すのねん。学園にはＨ専用の個室が用意されていて、Ｈの実技試験もある。「不純異性交遊禁止」なんて野暮を言う教師なんかいない。むしろ、積極的にＨするよう指導しちゃうほど。思わず「デカルチャー」と絶句しちゃうシーンの連続で、どきどきワクワクの学園生活を楽しめちゃいました。

©アストロノーツ・スピカ

サキュバスといえば淫乱というイメージがあるので、サキュバスのヒロインとじゃ純愛が楽しめないのでは？って思う人もいるかもしれない。しかし、本作は立派に純愛を成立させている。というのも、本作のサキュバスは生涯を共にするベストパートナーを求めており、性欲を満たすだけの男を捜しているわけではない。彼女たちは愛する人だけにサキュバスらしさを発揮し、全身全霊をもってＨなご奉仕をしてくれるのねん。サキュバス＝誰とでも寝る淫乱な女ではなく、サキュバス＝愛する男に尽くす女って感じかな？　誰にでもＨを許しちゃう尻軽女ではないので、ピュアな純愛作品が好きな人も本作をバッチリ楽しめると思うよ！

Ｈシーンは「さすがサキュバス！」という淫乱さを発揮し、主人公の精気をギュンギュン吸い取る勢いで乱れまくってくれる。サキュバスの能力をフルに発揮するときは淫魔形態に変身するのだが、このコスチュームが実にエロい。個人的には、最近見た悪魔っ娘の中では、1～2位を争うセクシーさで大満足！　Ｈのバリエーションも豊富で、特濃なラブラブＨを堪能できやす。にしても、エロ全開の女のコたちが、不思議と下品に見えないのも本作の魅力のひとつ。原画が醸し出す雰囲気と、世界観・キャラ設定が絶妙なんだろうね。これぞ純愛ゲーとヌキゲーの要素を両立させている秀作といえよう。

ちょっとベタ褒め状態になってしまったけど、じつは満点評価にはならなかった。評価は★4つ。★1個減点したのは、ルナ以外のヒロインと結ばれるとき、罪悪感を感じてしまったからだ。シナリオ展開としては、プレイヤーに罪悪感を感じさせない配慮はある。ルナが健気な性格で、別のヒロインと結ばれても祝福してくれるので、普通の人はあまり罪悪感を感じないかもしれない。しかし、拙者はプロローグ部分の演出で「ルナと健人はお互いにとって運命の人」という印象を強く刷り込まれてしまったので、別のヒロインに心奪われた主人公に感情移入できなくなっちゃたんだよね。ルナ以外のヒロインに魅力がないワケじゃない。彼女たちとのエピソードも◎で、結ばれるのは大歓迎。ただ、あのプロローグの内容だと、ルナ以外の女のコに流れるのは強引というか不自然な気がするんだよね。まぁ、ここら辺はあくまで拙者個人の感想。気にならない人は全く気にならない部分ではある。とりあえず、完成度の高いラブコメ作品であることは間違いないので、是非遊んでもらいたいな。

攻略

   使い方

好感度がアップする選択肢を選ぶと効果音が流れるので、お目当てのヒロイン攻略は簡単だよ。一応チャートを掲載しておきやす。

（by イ・ヤン提督）