魔将の贄

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戦を利用して己の野望を実現せよ！

戦乱の世に剣技と悪知恵でのし上がろうと考えていたヴィンス（ヴィンセント・コンクァ）は、大国カトゥーシャ王国とエクリプス公国の国境付近で野盗に襲われているカトゥーシャ王国のお姫様サーナを見かけてしまった。成り上がりのチャンスとみたヴィンスは彼女を助けて王国に取り入ることを考えて助け出す。優秀な傭兵として認められたヴィンスは専用の宿舎を手にし、サーナ姫の信頼をも得て己の野望を満たす絶好の機会を得たのだった。ヴィンスはこのチャンスを利用してどこまで成り上がることができるのだろうか？

© 2004 liquid

この作品は過去にパッケージ版で販売されていた同名タイトルのDL版となる。パッケージ版と比べてはるかに安い2800円程度なので（販売価格はDL版の販売サイトによる）、パッケージ版を購入していなかった人にはお買い得品じゃないかな。

物語のほうは、赴任早々に希望する任地を最前線の砦にして信頼を得ようとするヴィンスがいいですね。計算高い悪役の主人公というのはプレイしていて面白いところが多々あるわけで。そのシナリオがどういう風にブーストされるのかと思っていたら、主人公のヴィンスは魔眼で相手を魅了できるという反則的な展開が待っていました。魔眼の力による強制的な服従……イイですね〜。鬼畜系の展開が好きな人にはたまりません。なにしろ、本作のヒロインといえば相手は騎士団の幹部クラスだとか国の高貴なお方たちですからね〜。外堀を埋めるかのように騎士団のほうから陥落させていくヴィンスはなかなかやってくれますぜ。戦勝報告に向かう馬車の中でのＨだとか、義弟の目の前で調教して姉弟で相姦させるなど、用意されているシチュエーションも美味しい。

© 2004 liquid

シナリオのほうはほとんど選択肢が登場せず、終盤まで一本道で進んでいく。序盤の第3章での選択肢出現のあとは、ずいぶん間が空いてかなり終盤のほう（第20章）になってから選択肢が出現して、ちょっと焦った。選択肢はCGやエンディング分岐の条件になっているものだけなので、成り上がって野望を達成していくストーリーをじっくり読みたい人にはありがたい作りなんじゃないかな。ストーリー性もほどほどにあって、凌辱シーンがなかなかにエロい。元々はフルプライスの作品であるわけで、この価格帯としてはボリュームのほうはかなりのものだといえる。

システムのほうはCPU負荷率が常時100％となるので、シングルコアのCPUを使っている人にはちょいと厳しいかもしれない。マルチタスクOSでは当然出てくるほかのアプリケーションも同時に使いたいというユーザーのニーズを無視したシステム設計なのが残念だ。CGモードは95カ所で、回想は48種類となっている。バックログ機能がやや反応の悪いことがあるものの、プレイする上で不便を感じることはないだろう。

ゲームの画面解像度が640x480であることが気にならず、凌辱や徹底調教が大好きというのであればお薦め度が高い作品だと思う。王妃やお姫様が好きならば特にお薦めしたいかな。ボリュームがそこそこあるおかずゲーを求めている人もどうぞ。

   使い方

攻略

選択肢の数は少なく、それほど難しくはないと思う。ただ、どの選択肢もCGかエンディング条件に関係するものなので、選択肢が出たらセーブしておくという感じがよいのではないだろうか。エンディング名はゲーム中に出ないので、自分が適当につけたものであることをあらかじめご了承願いたい。

（by 天城螢）